坊譚

妖怪イラスト&漫画ブログ

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雪女(ゆきおんな)

【よいこの妖怪図鑑】

吹雪の夜、幽かにしか先が見えない中進んでいると、ふと人影が見える。

この苛酷な状況に似合わぬ、美しい、白い着物を着た女性。

だか現実離れした光景に目を奪われず、直ちに逃げなければならない。

彼女は人ではない。雪女なのだから…。

雪女は小泉八雲の『怪談』で有名だか、その存在は室町以前の古くから知られている古い存在だ。

雪女郎などと呼ばれることもある。その正体は雪の精、行き倒れの女の幽霊、月世界から来た姫などと噂されるが、実際のところは謎である。

吹雪の夜に現れ、行き逢った旅人の精を抜き取り、また夜遊びをする子供を攫い、自分の子にするとも言われている。

その美しさとは裏腹に危険な存在なのだ。

だが気に入った人間には寛容なところもあり、先述の『怪談』のように、人間の男の妻になり、子供をもうけたという話もある。

ただ、彼女との約束は必ず守らねばならない、そうしないとこの美しい妻は、最悪の場合あなたの魂を道連れにして雪山へ帰ってしまうだろう。

人でも妖怪でも約束は大切なのである。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

雪女です。全生庵所蔵の雪女の絵の南天が綺麗だったので、この絵にもアクセントに描いてみました。白に赤は映えますね。

雪女はヒロイン属性なのか、色んな漫画でメインヒロインにされていることが多い気がします。ちなみに私はぬ~べ~のゆきめさんが好きです。

小泉八雲の雪女は舞台が東京らしく、青梅が観光アピールしていました。うちの地元は滅多に雪が積らないので降れば最初は喜びますが、電車が止まるのが難点です。
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( 2012/08/28 21:32 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

猫又(ねこまた)

【よいこの妖怪図鑑】

歳を経た猫は尾が裂け、猫又になると言われている。

通常の猫は四本足だが、猫又は二本足で歩き、狐狸のように自在に姿を変え、様々な怪しい妖術を使い、人を襲って食べるのだ。人々は古くからその存在に気づいていたらしく、鎌倉時代には既にその存在が記録されている。

古来より動物には人には分からない何かを察知する能力があると言われている。

その中でも猫は霊的に優れている。時折猫が何もない空間を凝視しているところを見たことはないだろうか。それは人間には分からない『モノ』を察知しているためなのだ。

普通の猫ですらこの様子なのだから、それよりも年を経た猫又が脅威の存在であることは容易に想像がつくだろう。

だが本当に恐ろしいのは猫又単体ではない。帰りの夜道、猫たちが集まり何やら集会のような事をしているのを見たことはないだろうか。彼らは夜な夜な日頃の人間の行動を報告し合い、自分たちの敵の行動を監視しているのだ。

そのターゲットとなった者は猫又の妖術で闇に葬り去られていることは、想像に難くないだろう。

猫達はこの集会を見られることを非常に嫌う。その為飼い猫が怪しい振る舞いをしても絶対に後をつけてはならない。その結末は恐ろしいものになるだろう。

ただ、猫又の中には義理堅いものもおり、飼い主を恐ろしい怪物から助けたり、敵討ちをしたという話もある。不運に集会に行き合っても、日頃の行動が良ければ助けてもらえる可能性があるのだ。

人だけでなく、ペットの高齢化が進む昨今、猫又は密かに増えている。

人間は自分たちが生物界の頂点だと奢っているが、実際の支配者は猫たちなのかもしれない。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

「化け猫」のリクエストを頂いたのですが、尻尾裂けている方が絵的に好きなので「猫又」を描きました。リクした方、ダメだったら言って下さい。

猫又と化猫の差は曖昧ですが、私は化け猫の一種が猫又なんじゃないかと思います。

長い間飼うと猫又になるからって昔は猫を捨てたそうですが、ダメ、絶対!

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( 2012/08/20 21:55 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

鬼(おに)

【よいこの妖怪図鑑】

『鬼』と言われて、その姿を思い浮かべられない日本人はいないだろう。

頭に角を生やし、耳まで裂けた口には鋭い牙を持ち、あの獰猛な虎の毛革で出来た腰巻きを身につけ、赤や黄や青の常人ならざる肌の色をした恐ろしい怪物の代名詞のような存在だ。

鬼は暗い山深くによく潜んでおり、偶然そこへ通りかかった不幸な旅人を食べてしまう。現在でも『鬼の窟』などと呼ばれる住居跡の洞窟が日本各地に痕跡として残されている。『鬼』という名のつく史跡を訪れたことのある人も多いだろう。

だが鬼は山だけでなく街にも現れる。

丑三つ時の人気のない通りで行列をなし、それをみただけで病気にしたり、羅城門に住み着いていた話や元興寺など寺院にも出現したという記録がある。

鬼にまつわる逸話は書き尽くせないほど数多く残されているのだ。

日本書紀にも山の上から鬼が葬式をみていた話があり、平安時代にも、ともに駆け落ちした恋人を一口で食べられてしまった憐れな若者の話も残っている。

このように、古くから日本の闇に潜んできたと言っても差し支えはあるまい。

このような恐ろしいイメージの代名詞のような存在だが、『こぶとりじいさん』に登場するような、善人に福をもたらし、悪人に罰を与えることもある。

鬼は地獄で罪人を苦しめるという話は鬼の恐ろしさに目を奪われがちだか、彼らはこぶとりじいさんに共通する性質があるのだろう。また諺や年中行事に豆を撒いて鬼を追い払う節分があるように、我々のもっとも身近な妖怪といっても過言ではあるまい。

このような勢いを誇った鬼が滅び去ったとは考えがたい。

科学主義の現代だが今もどこかに鬼は潜み、不運な者を闇の中から狙っているのだ。だが無為に不安がることはない。彼らの中には善なる者には危害を加えない者もいるのだから。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

言わずもがなの鬼です。

要素多すぎで説明しづらい妖怪ナンバーワンです。

鬼という言葉は元々中国で幽霊のような意味がありますが、日本では個人的には人間ベースの異形全般でカテゴリー分けしづらそうなのはみんな鬼な気がします。

角褌のお約束スタイルが出来たのは近世ですし、昔は年寄りがなる化け物的なイメージがあったんじゃないかなと鎌倉時代の地獄草子とかみて思います。

また、日本の先住民などの大和朝廷の敵対勢力とかも鬼扱いされてます。『鬼畜米兵』などもそんな感じですね。つまりよく分からない他人は鬼なので渡る世間は鬼ばかりです。

春来る鬼と呼ばれる幸福を運ぶマレビト的な鬼もよく分かんない他人なのでしょう。


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( 2012/06/29 23:59 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

逆髪(さかがみ)

【よいこの妖怪図鑑】

『怒髪天を衝く』という言葉を聞いたことはないだろうか。この言葉は元は中国の故事であるが、現代の日本でもよく聞く言葉だろう。特に漫画などにおいて怒りの表現としては定番だ。

この逆髪は強い怒りや嫉妬心で狂った女性がなる妖怪と言われている。

昔ある男が本妻と妾と仲良く暮らしていたが、男がある夜目を覚ますと眠る二人の髪が逆立ち、醜く争っていたという話がある。女の髪は命というが、そこには強い情念が込められているのだ。

また、『奈良坂村旧記』には桓武天皇により無実の罪で殺された井上皇妃の祟りにより天皇の息子である春日王は癪病を患い逆髪となった。心配した天皇は高僧を呼び加持祈祷により治まったが、春日王はその事を恥じて奈良山に隠遁をしてしまい、二度と見つからなかったと記録されている。

人の怒りとは実に恐ろしいものである。人に恨まれた場合必ずしもその怒りは自分に返ってくるとは限らないのだ。

そして極稀にだが生まれつき逆髪の人もいる。

帝の子でありながら盲目のため逢坂山に捨てられた琵琶法師の蝉丸には、生まれつき癇癪を持ち髪が逆立っているという理由で同じように捨てられた逆髪という名の姉がいたという。

能の『蝉丸』はその姉が弟に会い、そして去って行く話だが、逆髪が生まれた経緯にはこのような奇形のため迫害された者の悲しいやり場のない怒りがあるのかもしれない。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

逆髪自体は松井文庫の『百鬼夜行絵巻』に姿のみ描かれた妖怪です。

以前女の子妖怪図鑑にも描いた妖怪ですが、あの後、髪が逆立つ話を読んだので入れてみました。元ネタは能の『蝉丸』なのかな。能や歌舞伎は勉強しなきゃと思いつつも、なかなか手を付けられないです。

逆髪は元は坂神からきているのではないかとも言われており、春日王の伝承は奈良坂、能の『坂神』の舞台は逢坂山、など坂が重要なようです。(といっても能のは春日王から派生しているという説もあるようですが)

また、昔の幽霊は沙汰立ちをしていたという話もあり、髪が逆立つというのは非常に奇怪なことなのでしょう。

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( 2011/11/11 23:50 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

河童(かっぱ)

【よいこの妖怪図鑑】

夏に山や川に遊びに行くことは誰しも一度はあるだろう。暑い中、大自然の中での水遊びは特に楽しいものだ。だが、水辺には常に危険がつきまとう事を忘れてはならない…

夏休みの時期は川や池で亡くなったというニュースが特に多いと感じたことはないだろうか。また、水辺で遊んでいる時、怪しい気配がふっと水中に消えるのを見たことがないだろうか。ひょっとするとそれは河童かもしれない。

河童は水辺に現れるとされる妖怪で、その姿は一見人間の子供のように見える。だが、頭に皿を持ち、背には甲羅を持ち、手足に水かきがある。

きゅうりと相撲を好み、しばしば出会った人に相撲を申し込む。

だがその申し出を安易に受けてはいけない。その小さな外見に似合わず強い力を持っているのだ。馬や人を水の中に引き込む。そして尻の穴から尻子玉を抜いて食べる。恐ろしいやつである。水辺で見つかった水死体の中には肛門が開いていることがあるがそれは尻子玉を抜かれたためである。

日本全国どこの水辺にもいるとされ、メドチ・カワタロウ・ガラッパなど地域によっては違う呼ばれ方をされていることも多い。すなわちどこに行っても油断はできないのである。

だが恐れることはない。河童にも弱点はあるのだから。

まず仏様にお供えしたご飯のお下がりを食べておくと河童に力比べで負けることはない。

それを食べていない時に遭遇したら皿を狙おう。河童は頭の皿が乾くと力が入らず、割れると絶命するのだ。更に金気のものに弱いため、バールのようなものがあれば必ずや勝てるだろう。

それすらもないなら、最後はやはり自分の体が頼りである。唾を吐きかけるしかない。河童は人間の唾液に弱いのだ。

河童は基本的には恐ろしいやつだが、反面、恩を受けると大変義理堅い。

寛永の頃の話だが、小笠原清宗という者が厠に行くと河童が現れた。武士である彼はその腕を切り落とした。しばらくしてから河童が腕を返して欲しいという。清宗が腕をどうするのかと尋ねると、秘薬を使い繋げると言い、返すとお礼に薬の作り方を教えてもらったそうだ。

人間もこの点は見習わねばならないだろう。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

河童です。絵は早々と描けていたのですが、文章のほうで悩みました。

個人的には河童は様々な地方で育まれた水妖が習合したものだと思っていますが、そのため一概にこれがTHE河童だ!というのも非常に難しいです。姿一つをとっても亀やスッポン、カワウソ、猿に似たタイプ、果ては羽の生えた奴までいます。これが同一ってどうすればいいんだよ…

起源も元は零落した水神や、人形、平家の怨霊、宣教師説など様々で、生態も海にいる奴もいたり、冬は山で山童をやっているとする地域があるなど様々です。

それと最後の薬の話は元は狸の話です。

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( 2011/11/03 23:21 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

瀬戸大将(せとだいしょう)

【よいこの妖怪図鑑】

古来から年を経た物には霊が宿り器物の妖怪『付喪神』になると言われている。その中でも特に人の姿に似たものはよく怪異をなすそうだ。この瀬戸大将もそのような妖怪であろう。

江戸時代、様々な寺社では秘仏を公開するという御開帳が行われ、その都度多くの参拝者で賑わった。

露店が並ぶ中、見世物小屋も数多く登場し、祭りで心踊る人々を楽しませた。

その中でも文政期、江戸の浅草で行われた籠細工で作られた関羽像の見世物が大評判となった。その事により日常のありふれた物を寄せ集め人物や鳥獣、神仏などを形作る『細工見世物』が大流行した。

そんな時期の話である。ある細工見世物では燗鍋や皿、急須などの瀬戸物を組み合わせ三国志の一場面を作り興行した。

それは赤壁の戦いに敗れ、敗走する曹操を関羽が見逃すという有名な場面で大評判となった。特に関羽の人形は『瀬戸大将』と呼ばれ当時浮世絵にも描かれるほどの人気であった。

しかし何故か興行を終えてから、次の日小屋を開けると人形の位置がずれているということが度々起こった。

不思議に思った興行者が真夜中こっそり小屋を覗くと関羽と曹操の人形が争っていたという。

人形であっても同じ姿をしていると性質まで似るのだろうか。まったく不思議なことである。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

瀬戸大将は石燕の百器徒然袋に登場する創作妖怪です。石燕の注釈では三国志の赤壁後の敗走する曹操を関羽が見逃す場面をモチーフにしたそうです。だから瀬戸大将は関羽だそうですが、白くて髭がないので関羽っぽくないです。

個人的な好みで陶器は伊万里を参考にしました。背景は皿の絵を風景に見立てようと思い。芳年の曹操の絵の背景を模写しています。

あと背中のは急須だと思っていましたが、描いてから燗鍋という物だということに気づきました。細かいことは気にしてはいけません。

それと瀬戸大将に関する説明は完全に創作です。

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( 2011/05/18 21:58 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(1) | top↑

鉄鼠(てっそ)

【よいこの妖怪図鑑】

鉄鼠は頼豪という天台宗の僧がなったと言われる妖怪で別名『頼豪鼠』とも呼ばれる妖怪だ。

平安時代、天台宗が延暦寺と三井寺に分裂するという事件が起こった。その際、僧を任命するための施設「戒壇」が延暦寺にしかなく、三井寺の僧が受戒するためには東大寺で行うしかなく、三井寺では戒壇の建立を望み続けてきた。

そんな折、白河天皇は三井寺の僧、頼豪阿闍梨に皇子誕生の祈祷を依頼した。

法力に優れた頼豪の祈祷のかいもあって、見事に皇子敦文親王が生まれた。喜んだ天皇に褒美を聞かれた頼豪は念願である三井寺に戒壇を置くことを望んだ。しかし、延暦寺との悶着を恐れた天皇はそれを断わり、ついに叶うことはなかった。

悲願を裏切られた頼豪は怒り狂い、百日もの間断食行を行い、一心不乱に呪いながら絶命した。その死の間際に吐いた息は大勢の大鼠となり北に向かい去っていった。

それからの事である。幾晩も皇子の夢に杖を持った白髪の老人が現れるのだ。頼豪の凄まじい怨念の化身である。次第に敦文親王は弱っていき遂には亡くなってしまった。

一方、比叡山では石のような体に鉄のような牙を持つ大鼠が無数の鼠と共に経文を食い荒らすという事件が起こった。これを頼豪の怨念と恐れた比叡山は日吉社に鼠の秀倉を作りこれを祀ったのであった。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

『異神』と言う本の新羅明神の話が面白かったので鉄鼠を描きました。
『平家物語』などに書かれている話です。『百鬼解読』で石燕が『画図百鬼夜行』で名付けたと書かれていましたが、これより先にはこの呼び方はなかったのか分からないです。頼豪鼠が古い呼び方のようです。

史実としては敦文親王が亡くなった七年後に頼豪が亡くなっているため俗信だと言われています。じゃあ当時は誰が敦文親王を殺したのか。『異神』ではこのような内容が書かれていました。

敦文親王の死因は疱瘡であったため、当時は疫神である貴船神や牛頭天王の祟りと言われました。また疫病は外国から来るものとされていたため、外来の神、新羅明神と繋がったのではないかと筆者は考えています。また、新羅明神=スサノオ=牛頭天王と繋がるそうです。

一方、頼豪は当時三井寺の戒壇の建立に積極的に活動しており、霊験に優れると言われておりました。八十一歳で仏前で結跏趺坐をし、五鈷杵を持った状態で入滅という、尋常ではない大往生をしています。敦文親王は無理ですが、亡くなった後、白河天皇の娘を祟り殺したと噂されたそうで、それが繋がったのではないかということです。

新羅明神は白髪に杖を持った老人の姿をしています。それは敦文親王の元に現れた、頼豪の姿と似ています。

また、三井寺の戒壇が建立されなかったため、三井寺の新羅社が鳴動し、後三条天皇に新羅明神が祟り崩御したとも言われています。つまり新羅明神はよく祟るようです。

鼠の秀倉に関しては元は干支の子の神を祭っており、そこを管理していた護因という僧の祟りの話が挿げ替えられたのではないかという事です。

個人的には三井寺に戒壇を作らせない用に白河天皇の夢に現れた神が赤山明神だそうで赤山明神VS新羅明神というのが面白かったです。

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( 2011/02/25 22:43 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

人面樹(にんめんじゅ・じんめんじゅ)

【よいこの妖怪図鑑】

人面樹は『三才図会』にも記されている、元々中国の大食(だいし)国から来た妖樹だ。

主に谷間に生え、人の顔に瓜二つの実をつけるという。

人面といっても言葉を理解はしないが、その花実に話しかけると笑い声を出すという。山奥で誰もいないのに人の笑い声だけが聞こえたという話があるが、それは人面樹の仕業かもしれない。

人面樹の実を早く熟れさせるならたくさん話しかけるといい。実は笑いすぎると赤く熟し、割れた実から赤い果実を覗かせるという。それは石榴に似ており、血の様な味がするそうだ。

鬼子母神が人の子を食べないかわりに釈迦に石榴を与えられたという話があるが、本来は人面樹であったのが、一般的になじみのある石榴に変わったのではないだろうか。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】
『今昔百鬼拾遺』より人面樹です。石燕の解説では「山谷に生えて、花が人面。しゃべらないけどよく笑う。笑いすぎたら花が落ちる」そうです。
他にも『和漢三才図会』の十四巻に『三才図会』より大食(だいし)国の説明文として載っていますが内容は石燕のと同じです。

上記の説明以外は創作です。絵的には丸いから花というより実っぽいので、「人面→人の味→石榴!」ということで石榴っぽくしましたが、『和漢三才図会』の絵を見た感じ枝の上に生るっぽいです。

個人的には石榴はすっぱいのであんまり好きじゃありません。つぶつぶはとても綺麗で美味しそうなんだけどな。

あと、耳を忘れていました。

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( 2010/12/06 23:03 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

ぬらりひょん

【よいこの妖怪図鑑】

ある日、A君が友達のB君の家を訪ねると、今まで会ったことのない老人が出てきた。B君のおじいさんだと思い、B君のことを聞くと残念ながら用事で出かけているらしく、今日は遊べないらしい。

次の日、B君に会って話を聞くと、その日は急な用事で家族みんなで出かけていたという。家は無人のはずなのに、あの老人は一体誰だったのだろう…

このような怪異はぬらりひょんの仕業である。

普段は和歌山の山の中に住んでいるとされており、主に夕暮れ時、特に忙しい年末などによく現れる妖怪だ。みんなが慌しくする中、まるで家人のように振る舞いのんびりと居座る妖怪である。

そのあまりに堂々とした様子に、慌てている本来の家人は誰かの大切なお客さんだろと思い、気がつけばお茶とお菓子を食べた後だけが残っている何ともはた迷惑な奴だ。

妖怪の親玉という説もあるが定かではない。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】

『妖怪図巻』に収録されている【百怪図巻】を参考にしました。石燕の【画図百鬼夜行】では名前が「ぬうりひょん」になっていましたが、【百怪図巻】では「ぬらりひょん」です。どちらにしろ姿だけで伝承などは特にない妖怪です。

ゲゲゲの鬼太郎で有名な「妖怪の総大将」という設定は、藤沢衛彦の『妖怪画談全集』、勝手に人の家でくつろぐという設定は佐藤有文の『日本妖怪図鑑』が由来で根拠となる伝承は特にないようです。

同名の海坊主がいますが、特に関係はなさそうです。

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( 2010/09/20 17:12 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(0) | top↑

白澤(はくたく)

【よいこの妖怪図鑑】

白澤は偉大な王が現れた時、姿を現す妖怪…というより霊獣と言ったほうがいいだろう。

聡明で人語を解し、古代中国の伝説的な王、黄帝に害をなす妖怪の姿を教え、黄帝はそれを画家に描かせ図鑑にしたと『三才図会』に記されている。その図鑑を『白澤図』と呼ぶが、現存はしていない。

そのためか白澤の姿を記した物を持つと魔よけになるそうだ。

【妖怪図鑑大人向け解説↓】
国立民俗博物館で買ったポストカードを参考にしています。白澤は獏と混同されていたそうなので、もう少し鼻が長くても良かったかもしれません。

絵姿は魔よけになるといいますが、この絵は別に魔よけにならないと思います。

中国の伝説は徳のある王が登場した時よりも、混乱期の方が変なものが登場して面白いと思います。火星人とか。

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( 2010/07/19 00:00 ) Category 妖怪図鑑 妖怪 | TB(0) | CM(2) | top↑

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